シン・仮面ライダー
満を持して「シン・仮面ライダー」の2回目を観てきた。
なぜ2回目をここまで引っ張ったのか、それは飢餓状態ぎりぎりで観に行くのがいいの
では?と感じていたから。
1回目見た時は正直自分としては消化不良で感想を聞かれても明確に言葉にできなかった。
でもその後「レッツゴーライダーキック!」が頭の中を駆け巡り続け、自分の中でどんど
んと仮面ライダーの占める割合が増えてゆくのだ。
世の中の評判はあまりよくない。
・CGがちゃち
・画面の暗い戦闘シーンがある
・シーンがブチ切れ
・セリフが棒
映画をそういう見方をするならそうなのであろう。そういったもやもやはNHKのドキュメ
ンタリー『〜ヒーローアクション挑戦の舞台裏〜』を観れば少し理解できるのではないだろ
うか。あのドキュメンタリーは庵野のパワハラ気質ばかり取りざたされているけど庵野が
何にこだわっているかが理解できればすべてもやもやは氷解するのである。
上に書いた「評判のよくないと思われている部分」もすべて理由があり、それを初見で表面
だけ語ってしまうか、その意味を咀嚼するかで評価は変わってくる。
また、平成ライダーしか知らない世代とエンタメが限られていた当時の少年時代に初代仮
面ライダーを観ていた世代とは立ち位置が違うという壁はどうしても超えられないので仕
方がない。
2回目の方が100倍感動した。感情移入もした。カッコよさに涙した。登場人物(怪人を含
めて)すべてのやりきれない思いに涙した。正直すべてが素晴らしかった。庵野作品ではい
まだに「シン・ゴジラ」が僕の中では最高峰ではあるのだけど、そのゴジラにしても「庵野
解釈」にアグリーできな部分がいくつかある。ただ、「シン・仮面ライダー」に関しては一
番僕にシンクロしすべてにおいてアグリーなのだ。
全然他の人には薦められない。でも全否定していないなら2回目を是非観て欲しい(配信
が始まってからで十分)。この映画は映画論的に語るものではなく不器用な庵野のエキセン
トリックな思いを感じる映画なのだ。
Don't think! Feel!
庵野がドキュメンタリーの中で言っていた
「殺陣なんて段取りなんで、そんなんいらない」
というのがこの映画の本質なのである。きっとBlu-rayも買うだろう、次回観る時もぎりぎ
りまで飢餓感を引っ張りながら少年に戻って3回目を観よう(感じよう)と思う。
フィギュアも買っちまったぜ
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