メダルかじり事件
Leica M9-P + Summilux 50mm f1.4 ASPH.
オリンピック後の印象的な出来事としてはやはり名古屋河村市長による金メダルかじり事件であろう。ソフトの後藤選手は本当に災難だったろうと思う。
そして河村市長のその後の謝罪態度も相まって世の中の論調は市長に大変厳しいものになっていった。そりゃね、やっと手にした金メダルをあんなキショい親父にカジられた日にゃ誰でも虫唾が走るってもんでさ。
ただね、この世間の反応ぶりがちょっと異常じゃねえのかな、と思うのです
まず大切な金メダルを他人がカジるという行為は決して許されるべきことではないし、非難されても仕方がないということは前提とします。
<今回の件>
カジられた人:後藤選手(女性)
カジった人:キショい親父
さて、親父はもし相手が柔道の大野選手の金メダルだったら勝手にカジったであろうか。さすがに相手が大野選手だと事件そのものが発生していないだろう。そこには女性である後藤選手だからカジったというセクハラ、パワハラ的要素が多分非難を煽ったのであろう。
<妄想の中の比較事例>
カジられた人:後藤選手(女性)
カジった人:ファンである嵐のお気に入りのメンバー
ここで仮に、あくまで比較対象の例としてあげるのだけど、後藤選手が嵐のファンだとして、そしてお気に入りのメンバーのひとりが金メダルをカジったとしたらどうだろう。許されることではないにしても世間はここまでバッシングしただろうか。
<比較すべき別な事例>
口に入れられた人:レスリング小林選手
口に入れた人:高田純次
記憶にある人もいるかもしれないけど高田純次はバラエティ番組でソウルの金メダリスト小林選手の金メダルをカジるどころかまるまる口に含んで吐き出している。
当時の世間の反応はどうだったか?確かに不愉快に感じた人が大多数だろうけど金メダリストが小林選手(男性)だったこと、そして口にしたのが「あの」高田純次だったこと、そもそも口ふくみも高田純次の芸風であったことなどから「もう、高田純次ってしょうがないよね」くらいの反応だったはずである。
これらをみて見ると無神経な行為、品性のなさは同列なのに(嵐の例はあくまで比較妄想)ここまで反応が違ってくるわけです。行為は同じでも対象者、シチュエーションによって絶対的ではなく相対的。セクハラやパワハラの感覚も相手との人間関係やシチュエーションによって反応が様々なのと同じことかと。
そういった意味で今回の件はそんな相対的に変化する事例の中で最悪のひとつであったことが多分今後も語り継がれてしまうのであろう。(もう見たくもないが)
でもね、そもそもなんでメダルかじるん?
| 固定リンク
コメント
昔の時代劇なんかで、小判が純金かどうか確かめるために噛む(純金は柔らかいので噛んだら歯形が付く)
というところからあの行為は来てるのではないでしょうか?
選手本人はそんなに怒っていた訳でも無いのに周りやマスゴミが騒いだっていう感じですよね。
何でも叩く世知辛い世の中です。
ちなみにオリンピックは全く見ておりません(^_^;)
私の校区内からの出場したランナー田中希実選手はメダルは取れませんでしたが
日本新記録を連発したというのは近所の話題で知ってます(^_^;)
投稿: inamoku | 2021/08/17 11:09
>inamokuさん
初めてメダルを噛んだのは1988年ソウル五輪水泳オーストラリアのダンカン・ジョーズ・アームストロング選手のようです。すぐには一般化しませんでしたがマラソンの高橋選手以降かなりの確率で噛む選手が増えたようです。カメラマンからのリクエストも多いようですがそれを「なぜ噛むのか意味がわからない」「歯型がつく」と頑なに拒んだのがフィギュアの荒川選手のようです。あっぱれです!
投稿: Shig | 2021/08/18 19:00
そうなのですか!
オリンピックの恒例行事だったのですね。
だったらなぜ噛むのか意味が解らない(笑)
昔は時代劇で普通に小判の見分けという意味で小判を噛んでいましたよね。
日本人の中年以上の人は皆私と同じ様に思っていると思っていました。
投稿: inamoku | 2021/08/21 15:32