趣味は金銭感覚がくるってからが本番 2
Leica M7 + Summilux 50mm f1.4 ASPH.
その世界では当たり前(相場)でも世間の価値観との乖離が激しいもの
のひとつにビリヤードのキューがあると思う。これは趣味でやっている人は全然おかしいとは思わないのだけど、知らない人はたかが木の棒に?とかなり不思議がる世界でもある。
・安いキュー 5000円~15000円
ビリヤード場に置いてある芝キューと呼ばれるのがこのゾーン。まあ世間の人はキューなんてこれくらいの値段だと普通は持っている。
・趣味として最初の一本 2万円~5万円
明らかに芝キューとは性能が違ってくるゾーン。デザインもちょっと綺麗になってくるし、趣味として最初に投資してもいいかなと思わせる値段。
世間的にはギリギリこれもアリ。
・ブロダクト系高級キュー 10万円~50万円
趣味としてハマった人がメインで持つキューのゾーン。日本ではアダムとかメッズ、海外ではプレデターとかロンゴーニとか。メーカーなので安いのも作ってはいるけど高級なキューも用意されている。
もうこの辺りで一般人は「木の棒にしてはべらぼうに高い」という認識。
(ゴルフクラブなら認められているのだが)
・カスタムキュー(現役職人) 30万円~100万円
こちらは名のある職人さんが手作りしているキュー。基本的に性能に特徴があり、自分のプレイスタイルにあったものでないと悲惨な目にあう。デザインにも一点ものとかありすぐ手に入るものから注文して数年かかるものまで多様。ここまでくると一般的には「狂ってる」とされる。
・カスタムキュー(伝説職人) 50万円~2000万円以上
このクラスにはほとんど新品は残っていないので値段のばらつきは激しいうえに相場は乱高下する。2000万円以上というのは30年前のバブリーなブーム時の実際に突かせてもらったキューの値段(バラブシュカ)
一般人からすると「狂乱」の部類。
木の棒に何故?と思うかもしれないけど、同じ木製の製品のバイオリン、例えばストラディバリウスが何十億円とかいっても「ああ、あれはそれくらいするよね」と思ってなぜキューだと100万円でも高いと思うのか。
音楽は分かりやすくてビリヤードはわかりにくくてマイナー、実はただそれだけのことだ。アントニオ・ストラディバリもジェリーフランクリンもモノ作りに込めた情熱に変わりはないし、生み出す価値はどちらも素晴らしいものだ。
※手間だってそんなに変わらんぞ
別にビリヤード用品の価格付けをを引き合いに出したのは別に、「狂ってる」と思われていることを正当化しようとしているわけではない。
要はその趣味の世界観にハマってしまい、一般人(ちょっと前の自分)からは「金銭感覚が狂ってる」という領域に入ってこそ「趣味」への本番、という感じかな。ああそれとね、一般の人はそんなことを気にせずにこいつらのことを「狂ってる」と言ってまったく問題はないんですよ。マニアってものは
一般人から「狂ってる」といわれると、むしろ喜んでしまう性癖があるもんなんで。
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コメント
で、バラブシュカをゲットされたのでしょうか?(^_^;)
名前は知ってます!
ハスラー2見ましたから!
投稿: inamoku | 2015/10/15 20:36
自分も上の方と同じことを考えてしまいました。
もしや手に入れたら凄いなぁ。
でも趣味の世界って、本気になったらそこまで行ってしまうものでしょうね。
違いがわからない人には意味のないものですけど、幸か不幸か違いがわかってしまうレベルになってしまうと・・・。
ナンマンダブ。
投稿: 川越 | 2015/10/16 08:51
>inamokuさん
ハスラー2に出ていたキューは名前こそバラブシュカでしたが、撮影に使われたのはジョスというブランドのキュー。知っている僕らはがっかりしたもんでした。
もちろん買えるわけはございませんw
>川越さん
私自身は買ってませんw。中には100万円くらいで流通しているバラブシュカもあったんですが、プレイスタイルにも合いませんでしたし・・・。値段は下がりませんからお買い得ではあったんですけどね。
投稿: Shig | 2015/10/18 22:20