フィアット VS アバルト ~エンジン編~
Leica M9-P + Summilux 50mm f1.4 ASPH.
先日アバルトを試乗した時のインプレッションを。
ノーマル500との一番の違いは何といってもエンジン
フィアット500s
排気量 : 875cc
最高出力 : 85馬力
最大トルク : 145
アバルト595
排気量 : 1368cc
最高出力 : 160馬力
最大トルク : 230
数字を見てあきらかなようにもう同じボディを持つ車とは思えない差だ(フェラーリトリブートになるとさらに180馬力まで上がる)。パワー差だけではなくもともとのエンジンコンセプトが違うのでイメージの差は以下のように
<フィアットツインエアエンジン>
・エンジン音は穏やかで低い。そしてのどか。
・イメージよりトルク感はあるもののパワーバンドは狭め。
3500~5000回転の間はぐっと引っ張る感じはあるのだけど5000回転以上は音だけ。
回っているはずなのにトルク感も速度も出ていない。
・エンジンレスポンスもゆったりしたもの。踏んでからのタイムラグはパワーバンド辺りでも感じる
<アバルトエンジン>
・高回転になると少し高い音も交じってきていかにもイタリアンな音になる。
・低回転こそパワーはないが3500回転以上は回せば回すほどパワーが絞りだされる。
とにかくめちゃめちゃ官能的なエンジン。
・レスポンスもダイレクトでアクセルワークも非常に楽しい。
さて、両エンジンを比べてみて「どちらがいいエンジン」という比較は無意味だろう。まったく目指すものが違うので楽しさもまったく違ってくる。その違いを両立できないので2つの方向に分かれた・・・・そんな感じだ。
フィアットのツインエアは決して速くてスポーティーなエンジンじゃないけど、音も感触もゆっくりした速度でも十分楽しい。交差点を曲がりながら出口でポロポロと音を立てて加速するだけで気持ちいい。実際一か月乗りまくっても飽きてないし、いまだに休日が待ち遠しい。
アバルトのエンジンは踏んでナンボのスポーツエンジン。高回転の楽しさはツインエアにはない領域。フル加速時、運転している自分の顔はどんなだっただろう。きっと人に見せられるものじゃないほどにやけていたに違いない。パワーがあって速いだけなら他にも選択肢があるのだろうけどこのボディであのエンジンの組み合わせで楽しませるのはアバルトは唯一無二なんだろうとしみじみ感じる。
想定はしていたのだけどここまで別物だと今後の話に多大な影響が・・・(どんな影響?w)
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