インスピレーションショット
Leica MP + NOCTILUX-M 50mm f1.0 (2nd generation)
アマとプロとの違いにこういった例えが使われることがあります。
アマ 色々撮る
プロ 色々と撮る
アマチュアは36枚撮りのフィルムでいろんな被写体を撮る傾向にあります。極端な話36枚全部違う被写体なわけです。
ところがプロは気になった被写体に対ししつこいまでにイジリ倒します。何に惹かれたかにもよりますが、いろんな視点でひとつの被写体に迫ります。そういった違いが上のような言葉になるのです。(1被写体フィルム1本とか当たり前とか)
当然これが全てではありませんが、「モノを撮るということはそこまで入れ込むことなんだよ」という要素があることは理解できますし、プロはそこまで徹底するという象徴的な表現なのでしょう。もっと撮影枚数を増やしなさいというのも、こういった追求と繋がってくるのかもしれません。
で、私ですが天邪鬼のようで申し訳ないのですが、
よほどのことがない限り1被写体1ショットです。
それもあまりいじりません、即決速攻インスピレーション重視です。今までの経験ではこねくり回した後のカットより最初のカットの方が結果的によかった場合が多いですし、その緊張感がまた気持ちいいのです。
これがベストな撮り方とは思っていませんが、今はこのスタイルが気に入っています。海外ならともかくほとんど近場の路地裏写真ですからどうしても納得いかなかったら後日また撮りに行けばいいわけですし・・・・。
どこかでまたスタイルが変わるのもこれまたよし。しばらくは一本のレンズで気に入ったスタイルで撮ってみます。「あの時はあんな撮り方してたなぁ」と思い出すのもこれまたよし。
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コメント
私もリズムみたいなものがあって、それを崩さないように撮るほうが楽ですね。
逆に、同じ被写体を2枚以上撮ると、2枚目以降は失敗作で、最初の1枚を選択するほうが多いです。
リズムは人とどう違うかわかりませんが、夕暮れ時は走りだしたら止まらないゼ!となって、勝手に太陽を追いかけていることもしばしば・・・(汗)。
投稿: ベルボン | 2006/02/02 22:23
こんばんは。
わたしも1被写体1ショットが基本です。海外ですら、気に入った被写体にも1度しかシャッターを押さなかったりします。
1枚入魂!とかいうと体育会系っぽくなっちゃうんですが、いつも1枚で充分な気がしています。
アマチュアだからそう思うのかなぁ。
投稿: 李 | 2006/02/02 22:44
Shigさん、こんばんは
あぁ… 先にやられた…
実はこの記事と同じ内容で近々記事を書こうと思っていたんですよ。
携帯電話のメモ帳には、「1被写体、複数撮り、プロ、アマ」ってキーワードを入れていました(笑)
私も1被写体1ショットです。
理由はShigさんとほぼ同じです。
服を買いにいくと色々と見るじゃないですか。
でも私の場合結局買うのは最初に良いと思った服なんですね。。。
写真の場合も同じことが言えるからです。
気に入らなかったらリベンジすればいいことですからね。
話は変わりますが、フィルムスキャナーの調子が悪いです。
なんか私ってShigさんの後を追いかけているような…(笑)
投稿: a_hase | 2006/02/02 22:46
shigさんこんにちは。
僕もその話わかります。
僕は以前調理の仕事をしていたのですが、取材で料理写真を
撮る時など、プロでもうまい人ほど速かったです。
枚数も撮らない。
これはあらゆる技術仕事に言えることだと思います。
いじり倒さない。
瞬間に核心部分に到達するんだな、と。
ヘンな話、僕はレンズが写真を撮るのではなく、撮る人の
目からビームが出て被写体にあたり、それが写るって感覚を
持ったりします。(笑)
僕がそんな写真を撮れるとかではなく。
投稿: yuki | 2006/02/02 22:49
仕事で写真を撮ってるときは押さえだとか少しずついろんなことを変えながらとか、後で使いやすいようにいっぱい撮ってました。
でもいまはほとんど一発勝負です。
だってお金かかるから・・・。
というのが本音です。
投稿: daisaku | 2006/02/02 23:25
こんばんわ。
私は「一撃必撮」を封印し始めてます。
というのも
構図がワンパターン過ぎるもので。
あと、
「撮りたいけど、どう撮る?」が多々ありまして。
追い込むまでは必要無いと思いますが
他に自分の好きな構図が見つかればと
最近は3枚撮るようにしています。
選択できるだけの構図があれば
その一枚に集中できるのではないかと。
投稿: pei | 2006/02/02 23:53
そうそう、そうなんですよね。
プロってよく本なんかに乗っていますが、ネガ見ると、みんな同じ構図で
ほとんど一本使ってしまいますね。
アマチュアは、お金の問題もありそんな事は到底出来ません。
それに、うん、やはり1被写体1枚です。
でも、直感が必要な時もありますよね。1枚に魂を込めて・・・・
失敗しなければかっこいいセリフになるんですが、これが結構失敗する
んですよね(-_-;)
投稿: こうせい | 2006/02/03 09:36
僕もスナップは「あッ」と思ったら1枚だけ撮る方です。
たまに数枚撮ることもありますが、大抵1枚目が一番良いことが多いですね。
それに、観光地はいいとして、
街中でしつこく何枚もとってる姿は怪しいですから(笑)
一枚撮ったらそそくさと現場を立ち去ります。
気が小さいもので・・・(笑)
投稿: taka | 2006/02/03 12:28
同感です。
私もフィルムの場合は1被写体1カットってのが多いです。露出とか難しそうな場合でもせいぜい2枚。…まあ、645で120なので15枚しか撮れないってのが節約理由の一番大きなものでしょうが。
で、そんな節約体質からの脱却を目指し、デジカメ+大容量メディアを用意しましたが、何十カットも撮れないですね、やっぱり。何とかひとつのカットをいじり倒す撮影リズムを身に付けたいのですが…
投稿: フェルメール | 2006/02/03 12:43
>ベルボンさん
即断即決とはいってもどう撮るかを考えることはあります。でもある一定以上時間がたつと「やっぱりやめた」ってことも多いんですよね。頭で考えないわけじゃないけどリズムを崩してまで熟考してもいい感じにならなかったりします。
>李さん
今回の色々と撮る撮らないをプロアマ論に結びつけるのはもともと無理がある例え話なんでしょうけど、プロが何かを目的に撮影する場合、アマチュアの「何となくいいものが撮れればいいな」「撮ってるこの気持ちが大切だよね」といった指向でないことは確かでしょう。でもアマチュアの私には今はこれが一番大切だったりします。
>a_haseさん
へへへ、先に書いちゃいましたか、すみません。
でも私もそういったことは何度もあります。タイムリーな記事ならともかく撮影に関する考察的な記事でアップ当日記事を書いた後で先を越されたことがあります。その時はつくづくタイミングの悪さを感じましたよ。
>yukiさん
私もプロの撮影に何度も立ち会っていますが、その手の人は沢山とっても漫然と沢山撮っているわけではありませんよね。被写体(モデルやモノ)の表情をいろんな角度から押さえながらベストショットを絞り込んでゆく、そんな感じでした。食べ物の撮影は湯気の出方や食品の艶など時間に制限があるものもありましたからそこでベストにもってゆく技術はやっぱり凄いですね。
>daisakuさん
アマが1被写体で沢山撮れない一番の理由はやはりコストでしょう。アマでもここぞという時は枚数も掛けますが全ての被写体に対してそのテンションで続けることはやっぱり厳しいです、ただし銀塩では。ではデジタルではどうでしょうか。メモリーを複数もっていれば一日で10枚撮ろうが600枚撮ろうがコストに変わりはありません。とはいえデジタルカメラを持ち出したから撮影枚数が極端に増えるわけでもなし・・・。やっぱり身についたリズムがあるのでしょうね。デジタル出身でコストを気にせず沢山撮る人もその人なりのリズムがあるのではないでしょうか。
>peiさん
それもある意味いいリズムなんじゃないでしょうか。一撃必撮はマンネリ化してしまうと「被写体に対して淡白」になってしまう傾向もありますので、撮りたい被写体が見つかった時、どういったフローでベストショットに持っていくか・・・・インスピレーションで撮るもよし、魅力的な構図を整理して3ショットから攻めるもよし。漫然と沢山撮ってまぐれ当たりを狙うとは違いますよね。私も基本的には1ショットですが当然2~3ショットの場合もあります。でもその時にはかなり意識違いを出して撮る場合が多いですね。
>こうせいさん
インスピレーションショットは直感でワンショットで決める・・・といえばかっこいいんですが、そんなに気張って撮っているわけでもありません。流す感じで撮る方が多いです。まだまだ「マグレ当たり」も沢山あるへんがアマチュアの真骨頂ってとこでしょうか>私の場合。
>takaさん
人物の入ったスナップなんて一瞬のひらめきですもんね。ワンショット傾向がありながらこういった決定的瞬間にめちゃめちゃ弱いんです>私。
静止物が多いのも動きの中から瞬間を捉える時間的感覚が鈍いんでしょうね。以前はもう少し人物スナップも撮っていたのですけど・・・。まあ、気にせず撮れる自転車なんかがやはり向いているんでしょうね。
>フェルメールさん
15枚の制限では自然とそうなりますよね。ほぼ無制限のデジタルになってもそうですか(笑)。でもお気持ちはすごーくわかります。以前デジタルで同じ被写体をいじり倒したことがあるのですが、上がってきた写真でどれがベストショットかよくわからなくなってしまうことがありました。沢山撮ればいいんじゃないっていういい事例ですよね。
投稿: Shig | 2006/02/04 09:56
shigさんどうもー。
>その手の人は沢山とっても漫然と沢山撮っているわけではありませんよね。
全くそうですね。
プロのなかでも、最短距離で到達出来る人とそうでない人がいると思いました。商業写真だと仕上がりが大事ですし。
で、そういう人たちがスナップショットで良い写真が撮れるわけでもない、ということも知りました。(笑)
それぞれの存在価値があるのですね。
投稿: yuki | 2006/02/05 16:41
>yukiさん
プロといえばこんな人も。
評論家が小説を書けるわけではないのと一緒で、写真の知識や見る目は凄く鋭くて写真学校の講師をしている優秀な方がおられます。講評も的確でいつも感心するのですが、その講師の方の写される写真は・・・・・・・。
こういうこともあるんだなとつくづく感じます。
投稿: Shig | 2006/02/07 22:08