物欲王のいいわけ ~先祖がえり その3~
Leica MP + NOCTILUX-M 50mm f1.0 (2nd generation)
ここから先は家庭の事情によって解釈が異なってきます。例えば幼い子供のおられる家庭でしたらやはり「排気のクリーン度」を気になさるでしょうし、ペットのおられる家庭でしたらペットの毛をしっかり吸引してくれる掃除機を求めるでしょう。あくまで私見中心で進めますのでご了承ください。
ではここ数年の革命とうたわれている「サイクロン方式」に関して検討してみます。
「吸引力が落ちない」
この宣伝文句に対し私はまったく反応いたしません。現状の方式でなんら問題はないからです。紙パックが満タン状態ならともかくほとんど満足のいく吸引力が持続しています。
「排気がキレイで臭わない」
これはサイクロン式でゴミと排気を分離させ、その後フィルターに掛けて排気するためキレイというものです。原理は理解します。ただ、私に言わせれば
そんな面倒なことをしなけばキレイにできませんか?ましてや紙パックを通過した後の排気ですよ?そしてあたかもこの機能こそが今の掃除機に対して求められているすべてのごとく宣伝文句。実はこの機能によってトレードオフされた機能がてんこもりなのです。
サイクロン式のデメリット
・ゴミを捨てる時ゴミに接触しなればならない
・本的に毎回(短い周期で)ゴミを捨てなければならない
・フィルターもマメに掃除しなければならない
・脱臭剤も定期的に交換しなければならない
紙パック式の登場によって快適になった掃除機の構造を根底から無視するようなデメリットばかりです。「排気」のためだけにこの行為は全然割りに合わないのです(私は)。
さらに私を驚愕させたのは某大手メーカーの新型掃除機。この新型の構造はサイクロン式でもなく、紙パックでもなくゴミ集積ボックスのフィルターを大型にしたものだったということです。(吸引力が持続し、排気がキレイという宣伝文句で)
これって30年前の掃除機を同じ構造じゃん
もう、呆れちゃいますよね。「吸引力」「排気」追求した挙句、本来掃除機に必要とされた便利な機能をまったく無視して30年前の掃除機の一部機能を極端に引き上げているだけなのです。こんな技術なら20年前に十分可能だったはず。これぞ迷走の挙句の先祖帰りと言ってよろしいのではないでしょうか。
ついつい熱くなってしまいましたが、これは我々消費者にも問題があります。本来なら便利な機能を熟成させ、本当にいいものなら長年使えばよいのですが、つい「新機能」という目新しさに惹かれてしまう。そしてメーカーはそういった消費者に追従しなければやっていけない・・・・。ボタンの数が百を越えているオーディオコントローラーもそうですよね。
技術とは「生活を豊かにするためにある」という本質を見失わないよう我々も本当にいいものを見つける目を持たなければならない・・・・・と自戒をこめて語らせていただきました。長文お付き合いありがとうございました。
<後日談>
結局私が買ったのは「紙パック式」「T字型ノズルが軽い」「本体の形状が家に優しい」「持ちやすくて快適」といったシンプルなもの。ノズルはまた研究しながら改造する予定です。
※ゴミセンサーは掃除のモチベーションを上げるお茶目な機能としてそれはそれでお気に入りだったりします。
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コメント
おお、この写真は凄い〜〜。
ブレ?それとも完全なるボケ?
いずれにしても、凄いっす!
追伸:0.95の紹介ページを創りました。ぜひぜひ下の「ロム」からお越し下さい。
投稿: ロム | 2006/01/30 21:53
>ロムさん
すみません。
失礼ながら画面の前でのけぞって笑い転げてしまいました。
スゲー迫力!プロペラのようなスリット!もう感動です。
一枚目の写真を見た時は「こりゃあケラれて何も見えないだろう」と思っていたら本当に考え抜かれたスリット。このフード、ノクチに付きませんかねぇ。
今日の写真は全くブレはありません。一番手前にピントを合わせて、どんなボケが出るか遊んでみました。風で揺れているロープをスローシャッターで撮ったような写りで新しい発見でもありました。まだまだ深いです>ノクチ
投稿: Shig | 2006/01/30 22:03
おお、風に揺れるロープでしたか!
脱帽!
上手いっす!
笑っていただけて嬉しいです
>小2から中3まで奈良県人だった私は、どこかに関西人の気風があるみたい。。
投稿: ロム | 2006/01/30 22:17
>ロムさん
表現が紛らわしくてすみません。
ロープは止まっていたのですが、「まるで風に揺れているような」ボケの表現になったんです。これは私にもちょっと意外でした。
私もノクチでどんどん笑いを追及したいです(笑い?)
投稿: Shig | 2006/01/30 22:21
おおお!
やっぱりボケで揺れてる様に写ったんですね〜〜。
凄いレンズだ。。
ノクチ恐るべし。。。
投稿: ロム | 2006/01/30 22:46
やっぱり掃除機は業務用に限ります。物を吸うというその一転だけに特化した質実剛健な作り、水を吸っても壊れない、超強力な吸引力(口をあてたら唇がちぎれます)、あこがれます。
めっちゃでかいのが玉に瑕ですけど。
多機能でも使いこなせなければ意味ないですし、そのために本末転倒な結果になっている商品は少なからずありますよね。うちの扇風機は「強」「超強」「ウルトラ強」しかないですが、プロペラの一枚一枚が回転していても視認できるほどゆったり回る「微風」などボクには必要ないですし。
今日の写真ですが、ロープが弧を描いているように見えるのはノクチの「ぐるぐる効果」の賜物でしょうか?
投稿: 襟井hide | 2006/01/30 23:39
説明を読むまで、手ブレだとばっかり思ってました。
それにしても綺麗。shigサンすごいです。
投稿: フェルメール | 2006/01/31 02:10
掃除機もいろいろと新製品が出てきましたね
今わが家では、やはりサイクロン式だったかな?
掃除機のゴミパックを買う必要がなくなったので、便利かなって
思っています。
ノクチを僕が大好きな理由、なんだか分かったような気がします。
プラナーの凄く奇麗なボケ、奇麗なボケによる立体感の描写性の良さ、
なんだかこれって全てノクチに通じるような印象ですね。
だからきっと、プラナーの究極がライカの場合ノクチなんですね。
欲しい、いいなーと思うわけです。いつかは・・・夢
投稿: こうせい | 2006/01/31 10:05
>襟井hideさん
強風しかない扇風機なんて(笑)襟井hideさんって漢(おとこ)ですねぇ。
風に関していうと私は顔に風が当たるのが好きではないのでお風呂上り以外は扇風機を使用しません。でもクーラーより体にはいいことは分かっているのですが・・・。
ノクチのボケは大きく円を描くようにでますのでこれもその一端だと思われます。まだまだ面白いです。
>フェルメールさん
いやいや、凄いのはレンズであって私じゃないっす(汗)
>こうせいさん
私は超面倒くさがりなので毎回のごみ捨ては耐えられません。たしかに紙パックは買いに行かなければいけませんが、買うときは10パックくらい買っています(無茶ですね)。
プラナーとは鋭いところを突かれましたね。実は私も同じ印象なんです。ノクチはライカレンズですが、色表現やボケ表現の方向性はツァイス系レンズのそれに近いものを感じています。それを考えるといいとこ取りのベストレンズなんですよね。(ただし重さとでかさを除いて)
投稿: Shig | 2006/02/01 12:38