撮りたくても撮れない被写体2
Leica MP + Summicron 35mm f2 (6elements)
※クリックすると大きい画像が表示されます
以前も陸上の練習をしているフォトジェニックな高校生がたまたま「女子校生」であったため泣く泣く撮影を諦めた話を書きましたが、先日も撮りたくてたまらないのだけど撮れない被写体に出くわしてしまいました。
街中での撮影を終え、クルマのところまで戻ろうとした矢先です。日も少し斜めになりかけていい光線の加減です。私の前をひとりのガタイのいいお兄ちゃん(青年)が歩いていました。クロっぽいアロハからはたくましい腕が覗いています。
それだけなら別にどうってことないのですが、
そのむき出しの腕には手首から上、見事な「刺青」が・・・・・
ベッカムのような今風の「tattoo」ではありません。俗に言う「くりからもんもん」というやつです。健さんのアレですね。
そりゃあ手首から龍が昇っているんですからね。もう芸術品です。しかしこの芸術品は人の腕に描かれてるんですね。それでまたこの芸術品を所有しておられる方は一般的には「non堅気」の方が圧倒的なんですね。
-滅多にお目にかかれない素晴らしい被写体・・・・
-後ろからこっそり撮ればばれないかも・・・
-でも運が悪いことに今日のレンズは21mm・・・
-相当寄らないと絵にならない
-ああ、どうしよう・・・
後ろで「撮ろうかやめよか音頭」を踊っていた私を尻目にその怖いお兄さんは早足で雑踏に消えてゆきました。「ああ、惜しかったなぁ」とつぶやきながらも心の中ではちょっとホッとしてたり・・・・・。
人生リスクはつきものです。しかしながら今回のケースは只の写真好きが人生を引き換えに撮影を慣行するには余りにリスキー。ハイリスク超ローリターンです。自転車や三角コーン写真家が下手に色気を出しちゃいけません。くわばらくわばら。
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コメント
正に!僕もそれの繰り返しです。以前子供を撮っていて(他人の)母親に「今すぐ消して下さい!!!!!!」って言われたことがありました。
「いえ・・・・デジタルじゃないんで・・・・・」なんてやり取りが・・・
以来子供写真は本当に気をつけて出来れば声をかけて(かえって怪しまれますが・・・)撮るかあきらめるようになりました。
怖い兄ちゃん姉ちゃんも良い被写体なんですけどねぇ・・・
投稿: echoizm | 2005/09/15 00:48
声を掛けたら案外「兄ちゃん、カッコよく撮ってくれよ!」ということでOKかも。
僕は「はずかしやさん」なので、その役はShigさんにお願いしますが。(笑)
投稿: mimi | 2005/09/15 00:54
スナップを撮りにくいご時世ですが、個人情報保護に関する過剰反応で面倒なことが増えました。家電店でよくあるポイントカードも、本人でないと使わせてくれない場合があります。クレジットカードじゃあるまいし、ちょっと大げさすぎると思います。
投稿: ありま秀丞 | 2005/09/15 08:34
こんにちは
うんうん、刺青は撮りたいですね
迫力あるし、凄く奇麗で、芸術的ですからね
でも、声はかけられないしなーー
でも入れてる人に素敵な刺青を撮らせてくださいと言ったら
中には誇りをもって、また自慢したくなる気持ちもあって
いいよなんて言ってくれそうな人もいそうですね
現実的には、声をかけるのが怖いので・・・(-_-;)
投稿: こうせい | 2005/09/15 12:07
うわぁ、よく分かる・・・。そのシチュエーション。刺青なんてマジマジと拝んだことはありませんが、きっとアメリカのそれとは違う日本独自の美しさなんていうのも存在するんでしょうね。アラーキーさんだったら撮ってるなぁ、きっと(笑)。
投稿: Lostcolors | 2005/09/15 12:54
「撮ろうかやめよか音頭」で思わず口の中の玉子焼きをPCにお見舞いするところでした!
気持ち、ものすごくよくわかります(笑)
しかしShigさん、文章もお上手ですよね。つくづく思います。
投稿: bow | 2005/09/15 19:53
>echoizmさん
危ない世の中になって警戒しすぎるってことはないのですが、過剰警戒のケースもありますよね。しかし「カメラ=デジタル」ってイメージ定着しつつありますね。
路上でフィルム交換してると怪訝な顔をされることも・・・・。
>mimiさん
声をかけて撮らせてもらえればいいのですが、あちらさんにはあちらさんの事情もあるでしょうから・・・・ちょっとやめておきます(汗)。中途半端な興味では踏みこめない世界もあるものです。
>ありま秀丞さん
仕事でも個人情報保護法のおかげで随分大変なことになっています。まあ、当然のことといえば当然のことなんですが、ユーザーの立場からは意外にそこまで気にしていなかったりします。どこかで落ち着きどころを見つけてくれると思うのですが。
>こうせいさん
本物の刺青は到底できるものではありませんが、一週間限定で背負えるものなら一度やってみたいですね(笑)まあ、一生背負うものだからこそ価値のあるものなのでしょうけど・・・。
>Lostcolorsさん
今回の刺青はホンマもん中のホンマもんでした。昭和任侠伝的昇り龍でそれはもう立派なものでした。中途半端にこっそり撮る代物でもなかったかもしれません。
本当に撮りたいものは正面から堂々と撮りたいものです。
>bowさん
自分の世界で何か迷っている時って心の中でくねくねもだえている感じありますよね(笑)たまに本当にくねくねしているときもあって恥ずかしい思いをしてしまいますが・・・。
投稿: Shig | 2005/09/15 22:55
shigさん、どうもです。
ご連絡が遅くなりまして済みませんが、遊びに来させていただいている
サイトとして、リンクさせて頂きました、これからもよろしくお願いします。
さて、刺青ですが横浜に刺青の彫師がいるお店がありまして、
そちらでは、刺青の写真を展覧しています。(汗)以前、前を通った時、
観覧自由となっていたのですが、入り口を撮っただけで、過ぎてしまいました。
撮るのも出来そうでしたが、ちょっと怖かったので(汗)。。
投稿: ベルボン | 2005/09/16 21:23
>ベルボンさん
やっぱり一般人からすると刺青は別世界ですよね。日本伝統の刺青は世界に誇れる芸術品だと思います。(あちらの世界の人の独壇場ですが)
こちらからもリンクさせていただきました。これからもよろしくです。
投稿: Shig | 2005/09/16 22:14