Book Baton
MINOLTA CLE + M-ROKKOR 40mm f2.0
先日「ほっつきながら」のomoteさんからミュージックバトンをいただきましたが、今度は「Piggy Pink Paper Diary」のK-esさんから「ブックバトン」なるものをいただきました。相変わらずこういった企画は受けるぶんにはノリノリですので早速いってみましょう。
※ミュージックバトン同様勝手な解釈で進めていきますがご了承ください。
乱読傾向があるため適当に5冊選ぶとわけのわからないピックアップになりそうなのでここはK-esさんを見習ってジャンル限定SF小説にしぼることにしました。
SFは映画などではよく観られると思うのですが、意外に小説はメジャーではありません。ミステリーやホラー小説に比べて人気がないには理由があります。
■SF小説の90%以上は駄作である
沢山読めばわかると思うのですが出版するのが不思議なくらい「駄作」オンパレードです。適当に何冊か読んで当たりを引く可能性は極めて少。SFファンはどこか自虐的です。
■訳がひどい
海外SFを翻訳する人が少ないのでしょうか。どう読んでも日本語になっていない訳をよく見かけます。いまはなきサンリオ文庫などは、修行僧のような覚悟が必要でした。
■世界観がつかみにくい
まあ、SFですからいろんなシチュエーションで話が進むのですが、その前提を理解することを含めて楽しむ気持ちがないとただ、面倒な話というだけです。
まあ、こういった感じでとっつきにくいSF小説ですが、そこには名作といったものもやはり存在したりします。
「星を継ぐもの」 ジェイムズ・P・ホーガン 創元SF文庫
他のSFはおいそれ薦めたりしませんが、この本はSFを読んだことがない人にも薦めています。SFというより良質なミステリーとも言えるでしょう。体裁はハードSFなんですけどね。その後「ガニメデの優しい巨人」「巨人たちの星」と続きますが、一作目がやはり秀逸!
「発狂した宇宙」 フレドリック・ブラウン ハヤカワSF文庫
時代設定も古く、古典の部類に入りますが、SFのSFたる要素が詰まった一作です。私の中でSFの基本といえばこれですね。
「幼年期の終り」 アーサー・C・クラーク ハヤカワSF文庫
人生においてもある時期一気に成長したり、ひとつレベルの高いフェイズにシフトしたりすることがあるかと思います。この話は人類がそういった状況に遭遇した時の話ですが、つい自分の人生に置き換えて考え込んでしまいます。
「人間以上」 シオドア・スタージョン ハヤカワSF文庫
ホモ・ゲシュタルト(集団有機体としての人間)という概念はサイボーグ009の原点ともなったようです。私はこの本を学生時代の下宿のベッドで読んでいたことも覚えています。読後しばらく放心状態になったなぁ。人の在り様や愛、幸せといるものを考えさせられる一冊です。そろそろもう一度読んでみようかな・・・。
「銀河英雄伝説」(本編全10巻) 田中芳樹・徳間書店
「アニメではラインハルトのキャラが少女マンガ的で入りにくい」
「外伝も合わせると160話(DVD)もあるのでどうやって見るの?」
「タイトルが子供っぽい」
とアニメですら敷居が高いですが、下知識なしで小説を読むのも序章あたりは結構厳しいかもしれません。ただ、そこを過ぎればもう珠玉のSF大河小説の世界に浸りきれます。
※ちなみにアニメ版も全話所有しています。(弟からのダビングで)
<おまけ>
■筒井康隆 全作品
星新一はともかく筒井康隆を小学生の頃読み漁ったことは少なからず私の人格形成に影響していると思われます。ドタバタエログロナンセンスと評されながらもその本質は「センスオブワンダー」です。
好みの分かれるSF小説というジャンルですが「星を継ぐもの」だけは手放しでお薦めできます。まだお読みでない方は騙されたと思って是非!
※さてバトンですが、ミュージックバトン同様足元に転がしておくことにします。ご興味があれば持ってってくださいな。
| 固定リンク
コメント