自己抑止力
Leica M5 + NOKTON classic 40mm f1.4 SC
もともとこのブログはベルギーでの写真をプリントして回覧するのが面倒だからといってサイト上にアップしたギャラリー「Snap On」がきっかけになっています。
そのためにこの「River Of No Return」もリアルな知り合いも沢山見ていることになります。知り合いから知り合いにも伝わっているようで、ひさびさに会った懐かしい人からも「○○さんから聞いて毎日読んでるよ」と言われるとなんか妙な気持ちです。
もともとブログやサイトには匿名性や仮名性があり、告知しないかぎりサイト上のみで存在可能です。周りの人に知らせずに記事が書けるということはかなり内容に自由度が発生します。
ところがこの自由度がくせもので、本人が確定できないだろうと思うと内容においての責任まで勢いであやふやになりかねません。そのあたりの面白さもないではありませんが、結果的に私には今のスタンスが向いているような気がしています。
今までも周りで起きた事を面白おかしく書いたことはありますが、リアルな知り合いも読んでいることを意識すると自然と書いていいことと悪いことが明確になります。そういった自己抑止力としてのリアルカミングアウトもブログを継続してゆくにはよいと思っています。
ただ、面白い話があっても書けないもどかしさはありますけどね。
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コメント
Shigさん、こんばんは。
「自己抑止力」、興味深く拝読しました。
私の場合、memorandaの存在を知る現実世界の住人は、カミさん以外ではひと組しかいません。それも海の向こうの友人(とその奥さん)ですから、日常的に接点を持つ人はいないのです。
もっぱら、「知られるのが怖いから」というのが、匿名にしている理由です。
匿名かつ知人に知られず運営すれば、好きなことが書けると思っていました。しかし、実はまったくその逆でした。自分の痕跡を消そうとすれば、極力、日常と距離のあることを書かねばなりません。また、訪れて下さる方のことを念頭に置いていると(「おもねる」のとは違うのですが)、どんどん、自分が「良い人」になって行きます。現実世界の私を知る人から見れば、そのあまりのギャップに愕然とするかも(笑)。
匿名によって得られると思っていた「フリーハンド」は、意外にゼロに等しいものでした。ただ、そのおかげで抑止され、築かれる「倫理観」が心地良かったりもします。基本的に「好意的」でなければ続かないのは、現実でも仮想現実でも同じなのかもしれませんね。
投稿: marmotbaby | 2005/06/11 22:34
>marmotbabyさん
まったくmarmotbabyさんの言われるとおりだと思います。リアルで知られていようと匿名であろうと「確信犯的に書き散らす愉快犯」以外は、どちらであろうと倫理観は発生してしまいますね。要は名を明かそうが明かすまいが自分の表現であることには変わりがないということでしょうか。(少し性善説のような気もしますが)
marmotbabyさんの書かれていた
>どんどん、自分が「良い人」になって行きます。
というのも理解できます。現実の自分のアピールは普段からの言動や行動などで相手にもある程度の基礎知識があります。ネットだと文章のみで自己表現しなければなりません。当然誤解も生まれやすい環境です。冗談で書いたことも伝わらないこともよくあることです。そういった意味でもネットオンリーの方が慎重になるというのもうなづけます。
そう考えると、もし私が完全ネットスタンドアローンで書いていたとしても、路線はあまり変わっていなかったかもしれませんね。でも朝、職場に行ってスタッフの何人かは私の書いたブログ記事を読んでいたかもしれないという緊張感はそれはそれで独特なものがあります(笑)
投稿: Shig | 2005/06/11 22:49
う~ん、まさしくブログの功罪、味付けとしてのフィクションのあるなし、そして自分では見えない多くの見てくれている人のうちの誰を意識するのか?はたまた、自分自身の自己確認のためか?そのへんをさまよいながらのブログですね私の場合は。そしてあえて本名で書いてますので、仕事先の人や知り合いも多く見てくれています。そのへんは逆に自意識過剰になる場合があって、これが自己抑止力なのかは定かではないですが、下書きで終わっている記事が多いのも事実です。(笑)
投稿: itamura | 2005/06/11 23:46
私も周りの知り合いにはほとんど知らせていません。ごく数人が知っているだけです。
それでもその数人が読む可能性があるかぎり、おっしゃるような無難な記事しかかけないことになります。
写真も絶対公開できないようなものもあるわけです。
それはそれで非常にもどかしい部分でもあります。
僕の場合、日記的なものでなく写真の発表の場として、存在させてますので、コメントもほとんど書きません。自分の事をあまり言うのが苦手なのもあります。
写真の説明もだんだんしなくなりました。イメージを固定させたくないからです。
いずれにしても、HPとは違うこのブログという存在はホント便利で面白いですよね(笑
M5&ノクトンクラシックSCの写真いいですね。僕なら普通に向こうの棚にピントを持ってくるでしょうね。逆をされていることで、かえってこの絵全体は面白くなっていますねー
最近モノクロばっかでしたが、これらを見るとやっぱカラーもいいよなぁって思います^^
投稿: echoizm | 2005/06/11 23:46
>itamuraさん
写真を発表する場としてはどちらも変わらなかったと思います。大きく違うのはやはり記事内容でしょう。「日記的なもの」「エピソード的なもの」がどうしても書きにくいところでしょうか。面白いネタも見ているリアルな知り合いの中で個人が特定できそうなエピソードはやはり書けませんし、むしろそれってネットオンリーでも書いてはいけないのかもしれません。そういった意味での抑止力というのは明確な線引きがあるのでかえって書きやすいともいえますね。
いっそ本名を明かして顔写真も載っけてしまいましょうか(笑)
※冗談です。恥ずかしいです(笑)
>echoizmさん
私も写真のみにしようと思ったこともあります。もともと写真の発表の場として公開しはじめたブログでしたし・・・。ただ、書くのも純粋に好きなんですよね。で、時々「昨日の記事、面白かったよ」とか声を掛けられたり、ブログでもコメントをもらったりすると本当に嬉しいんです。いままでのコメントも写真より記事に対しての方が多いですし(笑)
でもそれでもいいんです。ブログってこうあるべき・・・と作るものではなく、やっているうちに出来上がってゆくスタイルの方が自然だと思うのですね。写真を撮るのも文章を書くのも好きで、それを見たり読んだりしてくれている人がいる・・・それでいいんだと思います。
echoizmさんのスタイルも凄くいいですよね。写真のアップももちろんのこと、以前文章がお得意でないと謙遜されていましたが、タイトルの付け方なんて素晴らしいですし、そういったところも楽しみで拝見させていただいています。
私の場合、比較的うしろボケが多いですね。ですからレンズを購入する際、最短撮影距離は結構気にします。ノクトンも夜用に買ったのですが、なかなか夜に撮影できないでいます。ちょっとある計画はあるのですが・・・それはまた、後日・・・ふふふ。
投稿: Shig | 2005/06/12 11:16
後日ですか(笑
気になりますねぇ~
ノクトンSCは昼間に絞ってもいけますよね☆
ほんと手放せないレンズですわ~
投稿: echoizm | 2005/06/13 00:54
>echoizmさん
秘密兵器は今日、先方から発送されました。ふふっ。
投稿: Shig | 2005/06/13 22:05