70年前のレンズ
Leica M5 + Elmar 35mm f3.5 (1930)
ときどきエントリーしているニッケルエルマー35mmは1930年代製です。ドイツで生まれ70年の月日を経て今、私の手元にあります(借り物ですが)。
ちなみに1930年代のドイツといえばヒトラーが台頭してきた頃です。もしかしたらこのレンズはそういった歴史をも写し取ってきたかもしれません。
コレクションされる類のレンズではありませんから、70年間ずっと使われてきたモノだと思います。どのような経緯で日本にあるかは定かではありませんが、70年間いろんな視点で景色や人物の姿をフィルムに焼き付けてきたレンズ・・・。そしていま私が私の視点で現在を写し取っている・・・。
「おいおい、そういう撮り方をするのかい?」
70年間時代を通して歴史を見てきたこのレンズにそんなことを言われるような気がして、少々緊張してしまう私でありました。
※その割には写真は「ふつ~」(笑)
| 固定リンク
コメント
shigさん こんばんわっ♪
いつも思いますが何気ない日常的な
被写体の切り取り、とってもお洒落ですね。
また、記事もお勉強になります。
ありがとうー!!!
投稿: yoriko | 2005/06/22 21:29
>yorikoさん
最近「YORIKO'S POST CARD」から刺激を受けっぱなしなので、yorikoさんから褒められるなんて嬉しいです。
このレンズの特徴である「絵画調」の雰囲気が出てればいいのですが。
投稿: Shig | 2005/06/23 21:30
古いレンズのことは私も自分のところで書きたいと思っていました。
50年ほど前のスクリューマウントのツァイス・イエナを二本もってます(1万円くらいの程度のものですけれど)。
安く買ったとはいえ、やっぱりいろいろなものを見てきたんだろうなあ、としみじみ拭きキズを眺めて思うことがあります。レンズにちょっと敬意のような気持ちをもってしまいます。
Shigさんのお写真は、いつも何か隠しメッセージがあるような楽しさを感じます。
そういう謎を含んだような写真を載せたいのですが、私はなかなかうまくいかず、いつも直球勝負な「見たまんま」な写真になってしまうのです。
人生のスパイスが不足してるんでしょうかねえ。
投稿: Eltoro | 2005/06/23 22:39
>Eltoroさん
精密工業製品で50年~70年も前のものが現役で立派に使い倒されている例ってあまりないのではないでしょうか。そういった意味では写真趣味というものは時間の流れが違うような気がします。
私の場合余計なスパイスも入っているような・・(笑)それはさておき、私もそういった意味ではまだ「直球」だと思っています。狙いまくって撮る場合も稀にありますが、ほとんどが感じたまま瞬間的にカメラを構えてシャッターを切ります。感性といえばそれまでですが、それって表現手法としてその後に続かないのではないでしょうか。
その先に何があるかはまだ漠然としているのですが、表現としての写真を拡げてゆくならばまだいろいろと密度ある経験をしてゆかなければと感じています。
と、いってもバシャバシャ感覚的に撮るのも必要かな・・・と。まだまだ「てきとー」なんです。(笑)
投稿: Shig | 2005/06/24 12:36