偏食日記 薄めるというコト
Leica MP + Summicron 35mm f2 (6elements)
ある日の昼食編(また仕事の合間の昼食の出来事です)
大阪の本町あたりであるセミナーを受けた時のことです。午前から午後にかけての終日タイプのセミナーでしたので昼食はその周辺でとることになりました。だいたい飛込みで入ったお店は失敗することが多いので、比較的安全な「カレー専門店」と銘打っているお店に入りました。お店も混んでいていい感じです。カウンターでカレーを待っていたところさらにお客さんが続々入ってきます。その時厨房のシェフから「あと5人分しかルーがないからそろそろ止めて」と店員に声がかかりました。お昼の稼ぎ時にルーがなくなる?かなり行き当たりばったりのそのお店に若干の不安は感じましたが、「私の分があるからまあいいか」とのんびりした気持ちでおりました・・・その後厨房で行われた恐ろしい光景を見るまでは・・・。
どうも残りのルーの正確な残量は3人分といったあたりだったようです。厨房内のシェフはおもむろにお湯の入ったやかんを取り出しルーの鍋に注ぎ、内側をこそぎ始めます。
「なんばしょっとかね!」
私は思わずテーブルをひっくり返しそうになりましたが、私が座っていたのはカウンターでしたからひっくり返すことはできませんでした。運ばれてきたカレーは隣で食べている人と同じカレーのはずが私の分だけ「シャバシャバのスープライクなカレー」でした。お腹が空いていたことと、午後のセミナーの時間も迫っていたこともあり涙にむせびながら私はそのスープカレーを食べたのでありました。
喫茶バイト編
私が学生時代に、とある場末の喫茶店でカウンターに入っていた時の話です。ソフトドリンクから軽食まで時には一人で作らなければならないためマスターからレシピを叩き込まれます。
「マスター。コーヒーのほかにアメリカンコーヒーというメニューがあるんですが」
「ああ、それね。コーヒーの薄い奴なので普通のコーヒーにお湯入れてね」
「お湯いれるんすか?・・・・(涙)」
マスター、それって人としてやっちゃいかんでしょ(涙)バイト代のため私は一時期悪魔に魂を売ってしまいました。
関西のうどんの汁は関東のそれに比べて透きとおっていて薄味です。でも決して通常の汁をお湯で割っているわけではありません。しっかりと出汁がきいています。人生も単純にお湯や水で薄めてはいけないというお話でした。(本当?)
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コメント
Superbe !!
投稿: christian | 2005/05/17 03:37
うわぁ~ そりゃ目の前でスープカレーにされたもんなら 黙っちゃ居られませんよね
薄めるってw 焦ると人ってなにしでかすか分かりませんね 厨房の中ってあまり見るモンじゃないですよね 私も色々と調理関係の仕事やバイトしてきましたが・・・とてもとても恐ろしくて;;;
投稿: tomo | 2005/05/17 15:03
学生の頃、大阪ミナミの酒屋でバイトしました。客先に飲食店が多かったんですが、スシ屋の厨房なんてのはそりゃもうスゴいもんで、茶色い 「御器被り様」 がまるでスシネタのようにたくさん(以下、検閲)
今まで食べたうどんの中では、10年前に東京・池袋駅の立ち食い店で食べたモノがもっとも強烈でしたねえ。口にした瞬間、ピキィィィンと脳天に響いて、まるで自分がニュータイプに目覚めたのかと(もういいって)。
投稿: 秀丞 | 2005/05/17 18:01
>christian
Thank you christian
>tomoさん
そもそも平日のランチの時間にルーがなくなること自体が商売としてまずいでしょう(笑)でも定食屋で「ご飯が切れてしまって・・・もう少しで次のが炊けますから」というのにも遭遇したことあります。やはり昼飯にはついていないようです。
>秀丞さん
東京で初めてうどんを注文した時は最初はうどんとは思えませんでしたね>汁の濃さ。後、東京の餃子は副食ではなくて単品としても十分なくらい大きいのが多かったように思えるのですが、それも一般的なんでしょうか。
投稿: Shig | 2005/05/17 20:28
はじめまして。コメントありがとうございました。
素敵な写真がたくさんありますね。
これがとても気に入りました。
また伺います。
投稿: sudi | 2005/05/18 00:31
>sudiさん
早速のご訪問ありがとうございます。
まだ、スタイルも何もありませんが楽しく撮っている自覚だけはしっかりあります。ぼちぼちとスローにやっていきたいですね。
ただ、最近は「おちゃらけエッセイ」の方にリクエストがあったりとそっちの方でも方向性は定まっていませんが・・・(汗)
投稿: Shig | 2005/05/18 14:38
煮詰まったら薄めるっていうのはアリですが、スープになる程とは・・・。一見さんで賑わってるタイプの店なのですかね~。
実は私もアメリカンって薄いコーヒーって言う認識しかなくって、お湯で薄めるってのはアリかと思ってたんですが・・・。
普通ならカップ1杯分の豆でマグカップ1杯分いれちゃうだけくらいに思ってました。だと、普通にいれて後から薄めても同じこと?みたいな。
ダメでした?(^^;
私の一番コワ!と思った経験は、スキー場のレストランでバイトしてたときの「手作りケーキ」です。
どこからか届けられた(まあ、どこかの誰かが手作りしたかもしれない・・・)ワンホール箱入りケーキが自然冷凍状態で置かれていて、製造年月日も賞味期限も不明。
室温で解凍したのを並べるわけですが、それをいつ廃棄するかも私たちバイトがじーっと見て、「あ、これ腐ってるorカビてる」とか判断して捨ててました・・・。
解凍直後はまあ問題ないんですけども、カップルとかで注文する人がいると、「あ~」と心の中で叫んでましたね・・・。
もう15年も前の話だから、今はそんなルーズじゃないと願いたいです。
投稿: neco | 2005/05/18 19:30
>necoさん
アメリカンコーヒーは浅煎り焙煎のコーヒー豆を使って作られるコーヒーで単純に「薄いコーヒー」というわけではないみたいです。実際、普通のコーヒー豆はかなり濃い茶色をしていますが、アメリカンコーヒーの豆は薄い茶色です。
喫茶店関係での商品管理は正直、自分が家で賞味期限を気にしているのに比べどうしてもてもルーズになる傾向があるようです。例えばトマトジュース、これは缶入りの通常のジュースを使うのですが、氷をいれたグラスに注ぐと缶に4分の1くらいは残ってしまうのです。私のいた喫茶店ではそれにラップをして冷蔵庫で保存します。ただ、トマトジュースって一日に何回も出ないんですよね。時には一回も注文がない場合もあります。でも冷蔵庫には中途に残ったトマトジュースは存在します。次に注文があった場合それを注いで、足りない分また新しい缶を開けるのです。これもマスターから教わった時「何だかなぁ」と思ったことです。喫茶店のバイトをしているときは他の喫茶店に行っても疑心暗鬼になっていましたが、今では知らないあいだに気にしなくなってますね。気にしなければ結構おなかは壊さないものなのかも。
投稿: Shig | 2005/05/18 21:02
そっか、アメリカンローストがちゃんとあるんですね。
勉強になりました。
トマトジュースはなんか、普通の缶っていうのからして悲しい・・・。せめて大瓶とかにしてほしい・・・。オレンジジュースも紙パックから注ぐのは見たくないな・・・。
でも、やっぱり「病は気から」は大きいですね。
知らなければよかったのに~ってことは多い。
浮気も気づかないようにすれば、とか。
どんどん話がずれてる(^_^;)
投稿: neco | 2005/05/19 17:44