不肖・宮嶋氏に会う
Leica MP + Summicron 35mm f2 (6elements)
今日、京都池坊学園アートフォーラムでやっていた「不肖・宮嶋報道写真展」に行ってきました。氏の写真は雑誌や本などでちらちらとは見ていましたが、どうしても報道カメラマンへのステレオタイプ的な偏見と「麻原彰晃のスクープ」といったパパラッチ的一面のイメージが強く私の中では「評価保留」といった存在だったのですが、ひと足先に写真展に行ってきた同居人「ぴぽりん」が「いやいや写真も上手いし、なかなかよかったよ」というので最終日前の本日、いそいそと出かけてきたのです。
紛争地域や災害地の報道写真ということでさぞや雑誌やテレビで出せないようなセンセーショナルな写真が多いのではないかと思っていましたが、展示していた写真のほとんどが悲惨な状況の中で希望に向かって「今まさに生きている人々」の写真でした。
宮嶋氏は「悲惨な状況を伝えなければならない。それが報道写真家の義務だ」といった気負いを全く感じさせません。とんでもない戦闘地域の写真もありましたが、飄々とその場面を写真で伝えているのです。そういった意味では悲惨な状況をペシミズム一辺倒で押し付けるのではなく、文章からも読み取れる氏のユーモアが報道写真というジャンルの中で救いのある写真を見せてくれるのだろうなと感じさせてくれました。
写真展を見終わった後ずうずうしくも、「すごく良かったです」と話しかけた私に照れくさそうに「いやあ適当にパチパチ撮っただけですよ」と本当に愛想よく対応していただきました。話には聞いていましたが、なんともまあ腰の低い・・・。ちょっとファンになったかも。
※とにかく無茶をしている人ですから、くれぐれも死なんといてくださいね。
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