バランスの悪いカレー
CANON EOS 10D + CANON EF50mm F1.4 USM
だいたいカレーを外で頼むとルーとライスのバランスが悪いことが多く、そのほとんどが「ルー不足」です。カレーが運ばれてくるとまず脳内スキャンでルーとライスの比率を瞬時に計算します。一皿平らげるまでに今後ルーとライスをどのくらいのペースで食してゆくかを割り出す必要があります。
単純に一定の比率で食べてはいけません。前述したようにだいたいルーが少ないので一定の比率だと延々とルーが足りないカレーを食べ続けなければならないからです。気持ちのよい比率で食べるための勝負は前半です。前半でライスが大目ペースで食べて後半の7~6割ゴールデンタイムを楽しむのです。しかしいくら後半のためとはいえ、ライスだけを食すのは品がありません。前半を最低限の犠牲で済ます・・・・これがテクニックの見せ所です。
長年の修行の結果、ルーとライスがどんな比率で出てきても理想的なペースで食べることができるようになりました。人は私を「マスターカレーイーター」と呼びます(語呂悪いっすね)
先日伏見の寺田屋(坂本竜馬や新撰組で有名な)あたりを撮影していたとき遅い昼食としてレトロな喫茶店でカレーセットを頼みました。運ばれてきたカレーをみてぶったまげました。早速脳内スキャンをかけ、過去データー検索と比率計算をしますが答えは
「該当過去データーなし。解析不可能。ガンバレ」
過去にデーターがありません。そうです「異常にルーが多い」のです。少し多いくらいだと私の好みでもありますし贅沢にルーをライスにかけて食べます。(ルーを残さないようにこの時もペースを計算します)。しかしこの日出てきたカレーは半端じゃありません。だいたいライスの白い部分がほとんど見えない。深めの皿にルーが大海のように波打っています。もうペース計算どころの話ではありません。出てきた最終回答は
「考えうる限界までルーを中心に食すべし」
さらに肝心のルーですが、インド料理屋の「ルーだけ食べても味わえるスパイシーカレー」的なルーであればよかったのですが、このカレーは「純然たる日本式カレーのルー」すなわちルーだけでは辛すぎて食せない。何としてでもライスと一緒に食べねばなりません。
10分後・・・・・・完敗です。ルーが残りました。ご飯の量が少なかったわけではありませんでした。明らかに通常の3倍のルーの量でした。コーヒーとサラダがついて850円。目茶苦茶安いです。セットのコーヒーも美味しゅうございました。明らかに得した昼食のはずでしたが、私は敗北感に打ちのめされながら店を後にしました。
しかし、私は諦めてはいません。もう一度チャレンジします。
「I'll be back」
今度は負けないわよっ!>寺田屋周辺のルーの多いカレーを出す喫茶店様
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コメント
うふふ。このバランスの問題って「柿のたね」にも言えません?
かきの種とピーナッツのバランス。これも大事ですよね。
数人でつまんでいるときなど、このバランス感覚の欠如した人間が一人混じっていると最後に悲惨なことになります。
ところでリンクさせて頂いたのでご報告いたします。まだ無料お試し期間中なので、いつ姿を消すかわからないblogですがよろしくお願いします。3DCGのアルバムをつくっています。
Shigさんの文章、とても好きです。
投稿: Richi | 2005/03/21 13:59
すみません。上のコメントで自分の名前を間違えて入力していました。Richi ではなく Raichi が正しい名前です。
投稿: Raichi | 2005/03/21 17:33
Raichiさん、はじめまして。
最近ではフォトブログとしてのアイデンティティーを失いつつありますが、楽しくやれているので「おちゃらけエッセイ」ありで更新しています。これからもよろしくお願いします。
バランス感覚は自分ひとりでも大変なのに他人が混じると悲惨なことになりやすいですよね(笑)身近なところでは鍋とか焼肉とかでしょうか。すき焼きで肉のペースが早い人がいると悔しいというより、場の雰囲気が壊れないか心配でヒヤヒヤします。このような時バランス感覚のよい「鍋奉行」がいると安心です。会社の同期で名奉行がひとりいて、彼はきちんと全部取り分けてくれます。ひとつの鍋をつつきあうのも楽しいですが、任せっきりというのもたまにはいいもんです。
※Raichiさんのページにもリンクしますね。
投稿: Shig | 2005/03/21 21:19