スタイルのトレンド
写真歴は短いですが、ビリヤード歴は長いです。若い頃はハイアマチュアを目指して無理な練習とかもしましたが、トップクラスになるには自分の素質が追いついてゆかないことに気づくとともに、公式戦へのコンスタントな参加が本業とのバランスで継続不可能となり、「楽しむ趣味」と割り切ることになりました。しかしそれからというもの肩の力が抜け、今では最高の趣味としてマイペースで楽しんでいます。
ビリヤードの世界でもトレンドというものがあります。スポーツの世界にありがちなのですが、その時最強のプレイヤーのスタイルがトレンドとなるのです。20年程前日本でビリヤードブームが起きたころはマイクシーゲルやニックバーナーなどの比較的スタンダードなプレイヤーがトーナメントを席巻していてニックバーナーのキュー出しの長さなど、アマチュアプレーヤーのお手本として意識されました。その後ストリックランドの機械のように正確なストローク、アーチャーのような派手なブレイクなど時代はプレイヤーとともに変化してきています。そういったトレンドの中でフィリピン勢のレイズやブスタマンテなど型破りな天才的スタイルがトレンドとなることもありました。ただ、あまりにセオリーから外れるスタイルなため中途半端に真似をして自分のフォームを見失う人まで続出したという副産物つきです。
しかし彼らのフォームやストローク、キュー切れなどは一見セオリーを無視したようなものですが、ビリヤードというゲームに対しては非常にまっとうに取り組んでいることが見て取れます。フォームについては「子供の頃から自然に身についたもの」としか語られず、セオリー以上の玉の動きを作り出すために「必然として」そのような独特なものになってしまったものなのです。
天才型のプレイヤーはそのスタイルが独特であるが故に見た目の真似はすぐできます。しかしながら本質の部分では真似できないだけでなく自分のスタイルを見つけることへの遠回りにもなってしまいます。これって写真の世界でも言えるのではないでしょうか。
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コメント
イングランドのフットボール(普通はサッカーと言いますね)を CATV でよくみるんですが、番組の前後にダーツとビリヤード(もしくはスヌーカー)をやっていることがおおく、何気に見ているうちに興味が沸きました。おそろしいまでのプレッシャー合戦、自分に勝てるかどうかのせめぎ合い……見ていて胃が痛くなります(笑)
投稿: 秀丞 | 2005/02/27 20:27
秀丞さん、こんばんは。
わたしもCSでサッカーやF1、ビリヤード見てます。そうなんですよ。最後は精神力の戦いになるゲームなんです。あのクラスになると入れるかどうかというより「いかにミスしないか」の戦いになってきますし。今度3クッションも機会があればご覧ください。システムがわからなくても美しくて楽しいですよ。
投稿: Shig | 2005/03/01 00:08