GR1vとミーハーと (その3)
と、言うわけで(前回の続き)GR1vの情報が単にスペック的な客観情報のみだったと仮定すると、どうもこいつを購入した可能性は低いと言わざるを得ない。ムック等が出ていないとライカレンズとして作られたことも知らないであろう。写りがとてもよいらしいという噂だけであの値段での購入はきつい。
ミーハー動機で買うことを人はあまり公言しない。ミーハーがあまりみっともよいものでないことを知っているからである。しかし動機はどうであれ、本当によいものを手に入れられればに自己完結でモノを買うよりよっぽど高揚感もあり精神的にもポイントが高いのは前述した通りである。決して恥ずることではない。が、しかし人はこのミーハー動機を隠蔽するために様々な「言い訳」を用意するのである。GR1vはそのあたり非常に言い訳のしやすいカメラなのであるが、実は言い訳が多いというのが曲者で、
1)言い訳要素が多い
↓
2)モノそのものの素養がある
↓
3)一部マニアで評価が上がる
↓
4)素養そのものを理解しきっていない素人が便乗する
↓
5)マスメディアが軽々しく便乗する
↓
6)ブーム、トレンドになる
↓
7)理由の如何に関わらずこの時点で購入した場合「ミーハー」
の烙印を押される危険がある。
私はすでに7)のポイントで購入したので、「ミーハー」と呼ばれても仕方がないのである。2,3、のあたりで購入した人から「今頃買ってやがら」を言われてもグゥの音も出ないのである。で、今どうなのか。いやあミーハーで良かったと本当に思う。迷った時に背中を押してくれたのが僕の中の「ミーハー魂」であり、そのおかげでGR1vをかろうじて手に入れられたのであるから・・・。あの時変なプライドで保留していたらもう手に入らなかったかもしれない。そう考えるとぞっとしますな。
ブームになるのは全てが上記のフローとは限らない。1、2、のモノの素養がないにも関わらず有名人が使っているからという理由でブーム、トレンドになった場合ミーハー魂に短絡的に火がついたら悲惨である。一時の甘い蜜で多額な出費と後々の自己嫌悪を招くのは必至であろう。
いくらミーハーな衣をまとっていてもそれを気にして躊躇する必要はない。どんなモノでも本質の部分で何故このモノに魅せられ、欲しているのか。そこの判断さえ狂わなければ全くもって問題ないのである。
とりあえずGR1vでの結論。購入動機はミーハーであれ、本当によいモノを手に出来た事に感謝。カラーリバーサル用(ブラック機)、トライX用(シルバー機)ともに末永く使ってゆくぞっ、おー。