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運命の出会い ~サウスウエスト~(その1)

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高価なものを購入するにあたり人は何かしら拠り所にするものがある筈である。ただ、それが全く趣味のものであった場合自分にとってこの出費が正当なものであるか しばしば自分の持っている「拠り所の基準」が信じられなくなってしまう場合がある。

「今、これを欲しているのは魂から欲しているのか」
「一時の熱にうなされているだけではないのか」
「相手(mono)の甘言(上手いコピーや宣伝)に騙されているのではないか」
「この先これを買って後悔することはないか。もっといいものがあるのではないか」

お気づきのとおり高価なものを購入することは恋愛のそれと酷似している。
要は自分の気持ちというものは突き詰めると実は意外とわからないものである。その中であるときは成功し、あるときは失敗し学んでゆくのである。ただ、大きな失敗はだんだんと避けられるようになっても、恋愛と同じく「達人」というものには誰もなることはできない。
そのような迷いの連続であろう高価モノとの出会いの中でごくたまに全く迷いのない領域に達することがある。俗にいう「値段なんか関係ねえ状態」である(言いませんか?)
前置きが長くなってしまったが、僕の中でそのような状態を明確に意識したのが、今回のプールキュー「サウスウェスト」である。今から約20年ほど前、ちょうど「ハスラー2」の公開で巷では第二次ビリヤードブームの頃、すでにビリヤードにはまっていた僕はそれなりのマイキューである「ショーン」というブランドのキューを使用していた(当時約9万円)。ショーンにまったく不満はなかったのだがある日運命的な出会いが起こるのである。
行き着けのビリヤード場にはキューマニアと思われる老紳士が時々やって来ていた。その老紳士はお金持ちらしく当時でも高値の花であった「バラブシュカ」やら「タッド」やら「リチャードブラック」やらを次々と来る度に持ってきて見せびらかすのである。(当時の価格でも50万~500万)これを若い奴がやるといけ好かないのであるが、品のいい紳士であるそのおじいさんがやると、嫌味がなく我々もいつも触らせてもらったり、突かせてもらったりと楽しみにしていたものである。
その日も会社を早々に出、いつものビリヤード場でひとりで練習していると、例の老紳士がいつも持ってくるような装飾のされた派手な高級キューではなくハウスキュー(お店に置いてあるキュー)と見間違う程シンプルなキューを持ってきたのである。(続く)

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